あまんきみこ / 作 上野 紀子 / 絵
悲惨な戦争の時代を生きる少女の悲しい物語 幸せな世界を願いこの作品をお贈りします
この作品には荒井泰子が全編作曲を手がけ、ピアノを演奏します。空に向かって家族4人でかげおくりをするとき、お父さんやお母さんそしてちいちゃん、おにいちゃんの声にのって、「かげおくり」のテーマ曲が演奏されます。 実際に自分の子供とかげおくりをしたことのある荒井が、目線を地面の影から空に向けて上げていくときの感じをよく覚えていて、それが最初に音になりました。青く澄んだ空から家族みんなの声が聞こえてくるような美しい旋律を存分にお楽しみください。
戦争でバラバラになってしまったちいちゃんの家族。 一人寂しく空にたびだっていった幼いちいちゃん。 終戦から60数年がたち、戦争の実体験をご自分の言葉で聞かせてくださるお年寄りもずいぶん少なくなりました。平和な時代に生きる私たち。しかし世界のどこかには今もまだこの物語のちいちゃんと同じように、戦渦に巻きこまれながら生きる子供達がいることを忘れてはならないような気がします。