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作品紹介

■ ぼくだけしってる あかね書房

もりやまみやこ / 作  つちだよしはる / 絵

きつねのこシリーズの第4作目
ちょっぴり悲しくなったこんすけが
見つけたものは・・・


■ 制作秘話

きつねのこシリーズ再び

1作目の「つりばしゆらゆら」にはじまり「あのこにあえた」「きいろいばけつ」を作ってきました。 そのあとしばらくきつねのこシリーズから離れていましたが、どうしても「ぼくだけしってる」を完成させたいというメンバーの意見が一致し、第7作目はこの作品に決定。
この作品では今まで一度も涙をみせないこんすけが初めて涙を流します。さみしさ、くやしさ、切なさ、それは沢山の感情が入り交じった純粋な涙です。仲良しのうさぎちゃんとくまくんから思いがけずおいていきぼりをくらってしまうこんすけなのです。

「ぼくだけしってる」こと

みんなが知っているのに、自分だけ知らなくてとても恥ずかしかった・・・。そんな経験はどんな大人でも一度は味わうことではないでしょうか。  その反対にみんなは知らないのに自分だけしってることは、いったいどのくらいあるのでしょう?何をどれだけ知っているか、それも大切なことですが、何とどういう会い方をしたか、実はその方がずっと大切なことなのです。
突然雲間に現れた七色の輪に見とれるこんすけ。 こんすけにとってこの大空にかかる虹と出会った喜びは、他の何にもかえることの出来ない、そして一生心から消え去ることのない大きな宝物になったのです。

アレンジに挑戦

今回の音楽はピアノの荒井と琴の小野が作曲を手がけました。荒井は今回初めて自分の作曲した曲に琴、尺八のアレンジ譜をかきました。メインテーマ曲は「虹」。美しく壮大な曲をどうぞお楽しみ下さい。
また、これまでこんすけの愛らしさをメインにして明るい曲を多く作ってきた小野にとって、今回の作品ではちょっとさみしく、やるせないこんすけの一面を音にして表現することに苦労しました。かくれんぼから一人ぬけだし、みんなから脱走してしまう場面。野原をかけぬけていくこんすけの揺れ動く心模様が皆様に伝わればと思っています。

原画にはないラストシーン

製作過程で絵本チームの大きな課題となったのはなんといってもこの「虹」でした。大空にきれいな虹をかけたい・・・。当初飛び出す絵本方式で製作にとりくんだ平野でしたが、なかなかうまくいかず試行錯誤の末「虹」はこのような形になりました。
大空にかかる「虹」もさることながら、その虹を見あげているこんすけの愛らしい表情を存分にお楽しみ下さい。そしてこのシリーズの中に変わらず流 れるこんすけとくまくん、うさぎちゃんの温かい友情を伝えたい・・とラストには原画にはないこんなシーンを用意しました。

■ 舞台設置図


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